仕事と芝居と私

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【映画】パフューム ネタバレ注意

 友人に薦めてもらった映画を今日は鑑賞した。まだ、作品の余韻が抜けない。

 『香り』と人を愛することについて描かれた作品だった。「香りは人を狂わせる」というけれど、まさにそれを具現化した内容だった。よく実写化できたなと見終わった後、感嘆した。

 主人公は生まれつき異常に嗅覚の発達した少年で、「女性の香り」に異様にな執着をもってしまうところからストーリーは始まる。

 愛を教わってこなかった少年は何とかその愛おしい香りを物理的に保存しようと試みるがうまくいかず、失敗を繰り返す。人の存在、魂、人を愛することを香りに例え、見事に描き切っている素晴らしい作品だった。

 

 愛おしい人を抱きしめて、その人の香りをいっぱいに吸い込む。それだけでよかったのに、それを彼に教えてくれる人はいなかったのだ。それでも、最後の最後に彼は自分なりのやり方で人に愛をわけ与えた。洋画ではあったが最後は、少し仏教とも通じる自己犠牲の精神で愛を表現した選択、素晴らしい。

 

 これは道徳的にも倫理的にも外れた感覚だが、自分の世界に没頭し追求した主人公が少し羨ましく思った。けれど、人がいるからこの世はなりたっている。人とどう上手く付き合っていくか。上手く付き合いながら、やりたいことをやる。それがこの世のルール。改めてそのことを実感した作品でした。

 こんな素晴らしい作品を薦めてくれた友人に感謝したい。