仕事と芝居と私

日々のインプットを忘れないため。また、少しでもこちらで発信した内容が誰かの力になったらと願って、綴らせて頂きます。

【演劇】赤鬼

私が野田秀樹さんを知ったのは、3・4年くらい前に入った劇団で、ピスタチオや大人計画など小劇場演劇全盛期の演劇を観た方がいいと教えてもらったのがきっかけでした。

最初は夢の遊民社から入り、そこからNODAMAPの作品を知りました。その頃、たまたま立ち寄ったBOOKOFFで「野田秀樹の赤鬼の挑戦」という本があり、夢中で読んだのを思い出しました。

初めて動画で観て、衝撃だったのは「桜の森の満開の下」の夜長姫でした。

あんなに無邪気に人を殺す説得力が出せるものなのかと。当時衝撃を受けました。

そして作品と衝撃を受けたのは「赤鬼」でした。私が観たのは初演ではありませんでしたが、殺す正当性について考えさせられました。

それが今回、長野のネオンホールという場所でこんなに近くで、2回も観れて幸せでした。

この作品に挑戦してくださった皆さん、ありがとうございます。素晴らしかったです。

 

P.S.

たまたまですが丁度、人を殺すことに関する小説を読んでいたので、考え深かったです。

 

P.S.2

後日主演の紘子さんからメッセージを頂き、赤鬼ロスだという話を伺いました。

たしかに、その役をやらなくなるとその役をやった自分がいなくなってしまう気がしていたけれど、本当にそうなのだろうか。

たしかに、そのとき使ったセリフなどは忘れてしまうけれど、それをやった前と後では何かが、変わっているはずな気がしている。でも、具体的に何が残るのだらう?

 

メッセージを返した後で、スキル的な何かが無意識で出来るようになっていたり、それまでは使っていなかった言葉がふと出てきたり、一番は考え方(価値観)が少し変わるのかななんてボンヤリと考えた。

【映画】ラプラスの魔女

嵐の櫻井さん演じる教授の立ち位置が完全に傍観者で面白かった。超人的な能力をもつ広瀬すずさんやに為すすべもなく振り回されていました。

でも、実際の人ってそうなんだよなぁ。とても共感できるリアルな設定でした。

 

今回の話は、事故により脳にダメージを受けた少年が助かるかどうか分からない脳手術をして、奇跡的に回復して予知能力に違いラプラスの悪魔の能力を得たところから話が始まっています。

話題にでるのはちょっとファンタジー的な能力の話ですが、人間には扱いきれない力があるとか、手を出すべきじゃなかったとかセリフがあって、これってAIとかこれからの時代の話なんじゃないかなと漠然と感じました。

もちろん、もうAIとか新しい技術をさけて通ることはできなくなっています。歩みを止めることはできない。車やスマホを人が手放せないように。でも、じゃぁどう関わっていくのがいいのか。それを問われるストーリーだったと感じました。

【映画】ボヘミア・ラプソディ

知らない人はいないんじゃないかと思う有名なバンド「QUEEN」のフレディ・マーキュリーを軸としたサクセスストーリーです。

ただ、サクセスといっても最初っからフレディには音楽の才能があってそこまでなぜフレディがあんなに素晴らし声でスターになれたのかというのが軸ではありませんでした。

結構最初からQUEENは上手く売り出せていて、その辺りはイメージしたものと違いましたが、それがよかった!

曲ができる過程や、QUEENな曲はフレディだけでなくメンバーそれぞれが書いていて、だから色んなテイストがあることをされました。でも歌詞はフレディがつけてたのかな?

QUEEN の歌詞には、どこか反骨精神というか絶望しない!上へ上へというメッセージ性があって、聞く人が勇気付けられる要素があるなと感じました。それはフレディの持ち味なのかもしれません。

また、この映画もゲイであるフレディのプライベートでも葛藤を描いていました。やっぱり最近よく話題になるLGBTQにも焦点を当てていました。

 

しばらく「エーオ」が流行りそうだななんて思います。

【演劇】人間ども集まれ

いやぁーー。素晴らしかったです。

TCアルプの作品はいつも何かに挑戦されていて、その挑戦をやりきっていて気持ちいいです。

 

今回、私が挑戦と感じたのは

1.LGBTQなどの性に対する価値観

2.今の人たちがこれからの現実とどう向き合うのか。

3.プロジェクターを使った3D映像による演出

 

1.はそもそも手塚治虫さんの人間ども集まれという作品自体が人間の性を扱ったもので、それを公演すること自体すでに挑戦と思いますが、個人的には長野という都心よりもちょっと固い価値観がまだ主となっている場所で、同性同士のキスシーンを入れてくれたことに感激しました。

小劇団では、長野ではゲテモノになってしまいそうなところをまつもと芸術館のTCアルプがやってくれた!長野の価値観を突き抜けた!と感じました。

海外や都心ではもう当たり前のことで今更な内容かもしれませんが、見たところ中高年のお客様が多い中で芸術館がやったということが私としては衝撃でした。

 

これからの時代は、人間が人間である意味をいろんな角度から考えさせられるようになるとなんとなく感じています。

その終わりなき問いの門の前に、始まりにすぎない部分にお客さんが立たされる素晴らしい作品だと感じました。

 

【小説】QJKJQ

うーーん。現代のドグラマグラと評されていましたが、なんとなく厨二感が否めないような気が。

ただ、キノの旅とか好きなのでその厨二感(ラノベ感)に助けられて最後まで読むことができました。

家族全員がシリアルキラーという主人公の女の子を軸にしたお話。何が現実で何が虚構なのか。ぐわんぐわん頭の中を振り回される作品でした。

そして結局は当たり前な答えに辿りつく。一見無駄な人間の足掻きに見えるけれど、その悩んだ過程が大事なんだという人もいるかもしれない。でも結果無駄じゃない?なんて思ったりもする。そんな作品でした。